板と板のはぎ

複数の板の木端と木端を接着し、幅を広げるための方法を、はぎ(接ぎ)、といい
現在、幅の広い板の入手は難しいため、よく用いる技術です。

いくつもやり方がありますが、ここでは実用的なものを紹介します。

板をはぎ合わせる際、例えば4枚の板をはぐとして、表から見たときに

1木表 →2木裏 →3木表 →4木裏

と、木表と木裏が交互にくるようにはぐと、板の反りが相殺されるので理想的ですが
最近は、木目を重視し、この通りでないようです。

また、丁寧に作られた家具などは一枚の木を割り
それを本を広げるようにして並べ、はいでいくことがあります。

左右の木目がシンメトリーとなる美しいはぎ方で、ブックマッチと呼ばれ
テーブルの天板などに使うと見映えがします。

はぐ前には、板を並べてみて、木目が美しい並べ方を検討します。
はいだ部分が目立たないよう、木理が不自然にならないようはぐ場合もあります。

市販のテーブルなどを見ると、木理をそろえた上、中央に赤、両端に白っぽい材を並べ
さらに両側に耳とよばれる、木の外側部分をはいでいる物もあります。

要は一枚板のように見せようという努力のようで
確かに一見したところ、一枚板のように見えます。

しかし木口から見れば、はいであることは分かりますし
そこまでして一枚板に見せる意味が管理人にはよくわかりません。

幅広の一枚板は今では希少品で、確かに美しいものですが
割れたり反ったりで、上手に扱わないと良さがひきだせません。

それでも、あえて一枚板にこだわるのであれば、本物の一枚板を使えば良いわけで
はぎあわせで一枚に見せるようなことはしなくてもいいんじゃないと思ってしまいます。

この辺は好き好きですが、はぎあわせた板も木の表情が出ていて
美しいし、私は好きです。

いもはぎ

・木端と木端を接着剤でくっつけるだけの単純な方法ですが、
最近の接着剤は性能がいいので、強固に接合されます。

・まずは木端の直角がでていることが重要です、かんなで削り(手押しかんな盤があると楽です)
スコヤで直角を確認しておきましょう。

・はぎ合わせる板の、両方の木端に、接着剤をやや多めに塗布、
同じ厚みの角材などを2本渡した上で、接着剤を塗布した木端同士をあわせ

ゆっくりと、前後に動かしてすりあわせていきます。
しばらく、すりあわせていると、板が動かなくなってきます。

この時点で、はたがねをかけます。
基本的に、表側の両端に2ヶ所、裏側の中央に1ヶ所、かけます。

さらに、はいだ板に段差(目違い)が出来るのを防ぐ為に角材を渡して圧締します。
これだけで計10本のはたがねが必要になります。

はたがねはいくらあっても足りないと感じる所以です。

左の商品は、はぎあわせる方向と、目違いを防ぐ方向の2方向に力が働くクランプです。

・写真にある物で1セット(角材は除く)、長い板をはぐには2セット必要です。
1セット3000円くらいですから、はたがねを10本そろえるよりは安上がりです。

タマクラフトオフコーポレーションで購入できます(他では見かけません)

・はみでた接着剤を、濡らしたウェスで拭き取り、定規などで平面がでているか確認したら
接着剤が乾くまで丸一日くらい、ほっておきます。

はたがねを使った場合、10本ものはたがねがかけられた板は
作業場の中で非常に場所をとりますが

上のクランプを使えばいくらかスマートに置いておく事が出来ます。

雇いざねはぎ

・木端に溝を掘り、さね、と言われる木片を溝に挟み込んではぎあわせます。
さね、がはさみこんである分、いもはぎよりも頑丈です。

・板自体を、凹凸に加工してはぎあわせる、本ざねはぎ、というはぎ方もありますが、
加工が面倒ですし、強度的にも変わらないので、私は雇いざねはぎを用いています。

・左のようなルータービットがあれば、本ざねはぎも比較的簡単に出来ます。

・さね、には私はベニヤ板を使っています。むくの木片を使っても良いのですが
長手方向につかうと、木理の関係でさねがパキツと折れてしまうことが多いので

木目を気にせず使える合板が良いと思います。

・さねの厚みは、板材の3分の1、幅は、さねの厚みの4倍くらいが適当でしょう。

・溝の加工は、トリマーやルーターで簡単にできます。 横溝用のビット があると楽です。

 フィンガージョイント

・両手の指をひろげてあわせたような形になるため、この名前があります。

集製材に良く使われる接合方法で、目にする機会も多いと思います。

・いもではいだ場合にくらべ、接着面積は2倍になり
非常に強固な接合が可能ですし、目違いが出にくい利点もあります。

・木口から見た時にギザギザが見えてしまう
専用のビットが必要、面倒くさい、のが難点ですが

どうしても強度が欲しい場合には有効なジョイントで
左のようなルータービットで加工できます。(オフコーポレーション)





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いもはぎと、雇いざねはぎだけ覚えておけば充分。