木って? (1)

非常に難しいテーマです。

人間が一人一人違うように木も一本一本違います。
「人間とは何か?」を語る事が難しいように、木とは何かを解説することは困難です。

私自身、木については分かりません。
プロも含めて、木工の上手な人、そうでない人の違いは

・道具のことをどれだけわかっているか

・木のことをどれだけわかっているか

の二点だけではないかと思います。

木については、長い年月をかけて少しずつ理解を深めていくしかありませんし
いくら経験を積んでも「わかった」、ということはきっとないと思います。

ここでは、初心者の方が木工をするうえで
最低限必要な基本的知識に絞って解説させていただきます。

木は生きています

・人間や動物が「生きている」という概念からは違いますが
切り倒され、製材された木も生きています。

・製材された木も周囲の湿度にあわせて、呼吸を続けています。

周囲が乾燥している時は、自身の細胞内の水分を放出し
逆に湿度が高い時は、細胞内に水分を取り込んでいます。

一枚の板でも、収縮と膨張を繰り返し、少しずつですが常に大きさがかわっているのす。

この板で作られた家具も、厳密に計測すると一年のなかでサイズが変わっています。

・このように木が生きていることが人が、木の家具にぬくもりを感じたり
コンクリートに囲まれているより、木に包まれて暮らしたいと思う理由かもしれませんね。

生きている素材の使い方

・木は生きて動いていると理解することが、木工では重要になってきます。

・同じ木の中でも、その部分によって収縮や膨張の仕方は変わってきます。

・国産の木を輪切りにすると大体、図のようになります。

木は春から夏にかけて大きく成長し
秋から冬にかけては成長がゆるやかです。

その成長の違いが年輪として現れます。

・木は外側へ向けて成長していきます。
図の 3 が大きく成長している部分で形成層と呼ばれます。

2 は主に水分の通導作用を営む部分で
一般的に白く見えるため白太(しらた)と呼ばれる、辺材部です。

1 は木の中心部で赤く見えるので赤味と呼ばれる
心材部分で、病気などから木全体を守る働きをしています。

・家族に例えると、形成層が成長期のお子さん
辺材部が成長期を過ぎた若者
心材がしっかり者のお母さんといった具合でしょうか。

・若者とお母さんでは肌のみずみずしさが違うように、木に含まれている水分も
1〜3では違ってきます。

・一枚の板を見た時に木が立っていたときに外側になっていた方を、木表(きおもて)
中心部の方を、木裏(きうら)と呼びます。

木裏より、木表の方が水分を多く含んでいます。

・このため、一枚の板が乾燥し、収縮する際

水分を多く含む木表側が、細胞内から水分が抜けることで大きく動き
水分をあまり含まない木裏側は、あまり動きません。

この動きの違いが、反りとなって現れます。

・加工にあたっては材の年輪から、どちらが木表でどちらが木裏かを判断
反りを予測し、それにあった材の使い方をする必要があるのです。

次のページで 木の動きにあわせた使い方を紹介しています。






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人間と同じように、樹齢の若い木や、無理して育った木ほど良く暴れる。