むく (2)

広葉樹

・針葉樹に比べ、硬く加工が難しい上、価格も高く入手もむずかしいため
初心者の方にはあまりなじみがないかもしれませんが

樹それぞれ、独特の美しい木理、色合いを持つため家具や内装材として高い人気があります。

@ 桐(きり)

・軽くて柔らかい、吸湿性が良い割には狂いが少ない特異な性質を持つ材です。

加工については、柔らかいため切断は楽ですが
かんな削りは、柔らかすぎるため少々やっかいです。

桐専用のかんなもありますが
総桐タンスを作ろうとする人以外は普通の仕込み勾配のかんなでも加工できます。

・周囲の湿度にあわせて収縮、膨張する比率が高く
タンスなどに用いると、中に入れた物を良い状態で保存できます。

私も引き出しの材はほとんど桐を使っています。

・桐タンスについては、リンク集にもある「総桐箪笥 和光
でくわしく紹介されています。

余談ですが、総桐箪笥 和光のある北九州 福岡県大川は
古くから家具作りが盛んで

特にタンスなどの箱物を多く生産しています。

同じ北九州の日田は机などの脚物を多く生産

「箱物の大川、脚物の日田」と言われたりします。

熱伝導性が低いため下駄などの材料としても使われます。

燃えにくい」とも言われていますがこの点については疑問です
試しに端材を燃やしてみてください、良く燃えます。

タンスなどに使われている理由としては
桐は熱伝導性が低いため周囲の熱を内部まで伝えにくい

つまり表面が燃えたとしても中に入れた物が発火しにくいこと。
また水分を良く吸収するため消火の水を含みやすいことなどがあげられます。

・熱伝導性が低いため木に触れた際に「ヒヤッ」とする感じがないため
下駄の材料としても使われています。

・集成材としてホームセンターなどでよく見かけ、価格も割安です。

・福島県の「桐の博物館」では、桐の性質や桐で作られた家具など数多く
展示されています。

観光地、喜多方の近くですので立ち寄られても面白いかと思います。

A タモ

・トネリコ属に入り、英語名は「ホワイトアッシュ」

・粘りがあり、軽い割には強いのが特徴です。
木肌は白く、木目も美しいため家具などに良く使われます。

・野球のバットの材としても使われ、プロ野球選手がシーズンオフに
アオダモの木を北海道に植林する光景がニュースで紹介されています。

私はシーカヤックのパドルの材料にしています。

B シナ

・温帯林を代表する木で日本中どこでも見ることが出来ます。

・軽く柔らかい材で木肌は白みがかっています。
ホームセンターでも良く売られている「シナ合板」の原料です。

C ケヤキ

・国産広葉樹の代表とも言える木です。

耐久性、強度ともに高く、何より木目の美しさが特徴です。

・昔から里の木として親しまれていたためもあるのでしょうが
日本人の情感に特にうったえるものがあるようです。

・寺社の建築材として境内に植えられていることが多く
街路樹としても良く目にします。

・樹齢の古い、良質の材は今では希少となり
建材としてより高級家具や装飾材として使われることが多いようです。

D イタヤカエデ

・木理が緻密で美しい木です。強度も高く
私は机などの家具類に良く使います。

・一般に入手できるものは、北米産のいわゆる「メープル」「ハードメープル」
がほとんどです。

数年前、北海道でイタヤカエデの原生林が見つかり
業界内でニュースになったほど、国産材は希少になっています。

パンケーキなどに塗る「メープルシロップ」はメープル(サトウカエデ)の樹液です。

杢(もく)が複雑に入り組んだ材は
鳥眼(ちょうがん)、バーズアイなどと呼ばれ珍重されていますが

かんながけがやっかいで、私はバーズアイは加工したくありません。

E ミズナラ

・硬くて強度もあり、木理が美しいことから欧米では古くから家具材として人気がありました。日本でも近年、その価値が見直されてきています。

・加工中に材の上に汗などを落とすと、その部分が化学変化で黒く変色するので注意が必要です。

F カバ

・硬くて表面が緻密です。耐久性が高く家具材として良く使われています。

・シラカバもカバの仲間ですが、家具などに使われるのは
主にマカンバ、ミズメザクラ、ダケカンバです。

ミズメザクラは「サクラ」とありますが
カバノキ科の、れっきとしたカバの仲間です。

職人さんの中でもカバのことを「サクラ」と呼ぶ人がいますが
いわゆるサクラ(チェリー)はバラ科に属する別の種類の木です。

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